雨漏り修理を、営業項目から外しました
いつもネクストワンをご愛顧いただき、ありがとうございます。
このたび当社は、雨漏り調査・雨漏り修理を営業項目から外しました。
今後、雨漏りについて宣伝や営業活動はいたしません。
この記事を読んでご相談くださった方にだけ、対応いたします。
私は雨漏り修理の職人として33年、この仕事を続けてきました。
その間、修理をした現場での再発はゼロです。
それでも営業項目から外すと決めた理由を、正直にお伝えしたいと思います。
雨漏りは、一戸建てリフォームの不具合相談で2年連続1位になりました
国土交通大臣が指定した住宅の相談窓口「住まいるダイヤル」(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)には、毎年多くのリフォームのトラブルが寄せられています。
その統計で、一戸建てのリフォームで起きた不具合のうち、「雨漏り」は2020年度・2021年度の2年連続で1位でした。
2018年度から2024年度までの7年間を見ても、1位が2回、2位が4回、3位が1回で、常にトップ3に入っています。
| 年度 | 一戸建てリフォームの不具合相談での「雨漏り」の順位 |
|---|---|
| 2018年度 | 2位 |
| 2019年度 | 2位 |
| 2020年度 | 1位 |
| 2021年度 | 1位 |
| 2022年度 | 2位 |
| 2023年度 | 3位 |
| 2024年度 | 2位 |
リフォームの工事は数多くありますが、「直したはずなのに、また漏れる」という相談がこれほど多い工事は、ほかにあまりありません。
原因を調べないまま、工事をしているからです
なぜ、雨漏りのトラブルはなくならないのでしょうか。
33年間現場を見てきた私の答えは、はっきりしています。
原因を調査しないまま、工事をしているからです。
雨漏りは、水が入る場所と、室内に出てくる場所が違うことがほとんどです。
シミの真上の屋根を塗り直しても、目についた隙間をシーリングで埋めても、本当の入口がほかにあれば雨は止まりません。
以前、新築のときから雨漏りが続いていた建物がありました。
20年のあいだに5回も防水工事をしていましたが、それでも止まっていませんでした。
当社が原因を突き止め、工事をしている途中で雨漏りは止まりました。
5回の工事が無駄になったのは、職人の腕が悪かったからではないと思います。
原因を特定しないまま、なんとなく「怪しいところ」を直していたからです。
「調査にお金を払うのはばからしい」という考え方
雨漏りの原因を特定するには、散水試験などで時間と手間をかけて調べる必要があります。
これは専門の技術で、本来はそれだけで一つの仕事です。
ところが今の日本では、「調査にお金を払うのはばからしい」「見に来てもらうのは無料で当たり前」と考える方が多くいらっしゃいます。
住宅の検査で業界最大手の会社でさえ、雨漏り調査は工務店や施工会社向けのサービスとしてしか提供しておらず、一般の方向けの窓口はありません。その会社に聞いたところ、雨漏り調査の料金は基本料金だけで40万円からとのことでした。
雨漏り調査とは、本来それだけの手間と技術がかかる仕事です。
ご相談をいただくと、まず現地にうかがい、建物を見て「経験上、こういう事例が多いので、原因はおそらくここです。
確かめるためにこういう調査をします。費用はいくらです」とご説明します。
そこで、お断りされます。
散水調査まで行い、原因を確かめたあとでお断りされたこともあります。
いちばん多いのは、「相見積もりを取ったほかの会社は、そんなところが原因だとは言っていなかった」というお叱りです。
見積りが無料の会社は、目に見えるシミの近くを「ここが原因でしょう」と言って工事を勧めます。
調べる前から原因の場所を決めてしまえるのは、調べていないからです。
けれども、見比べる側のお客様には、どちらが正しいのかを判断する材料がありません。
すると、ほかと違うことを言い、そのうえ調査費用までかかる当社のほうが、あやしく見えてしまうのだと思います。
その結果、何が起きているでしょうか。
- 調査をしない業者のほうが「安くて早い」と選ばれる
- 原因がわからないまま工事をして、再発する
- 「無料点検」を入口にした訪問業者が、不安をあおって必要のない高額な工事を契約させる
調査にお金を払わないという考え方が、結果として、悪質な業者を招き入れてしまっている。
33年この仕事を続けてきて、私はそう考えるようになりました。
経験と技術が正当に評価されないなら、続けられません
私たちが雨漏り修理で再発ゼロを続けてこられたのは、特別な材料を使ったからではありません。
原因を調べ、確かめ、納得できるまで突き止めてから工事をしてきたからです。
正直に申し上げると、もう疲れてしまいました。
その「調べる」という仕事に価値を認めてもらえず、調査を省く業者と金額だけで比べられるのであれば、責任を持った仕事を続けることはできません。
調査を省いて安く請け負えば、それはお客様に再発のリスクを押しつけることになります。私たちには、それはできません。
そこで、雨漏り調査・雨漏り修理を営業項目から外すという判断をしました。
雨漏り調査・雨漏り修理は、事業としてはやめることにしました。
雨漏り調査のご案内ページも、非公開にしました。
ただ、この記事を読んで、ここまでの考え方をわかったうえでご相談くださる方には、これまでと同じように原因をきちんと調査し、責任を持って対応いたします。
調査は有料です。ご希望の方は、お問い合わせフォームから「ブログを読んで雨漏りの相談をしたい」とお書き添えください。
雨漏りでお困りの方へ
当社に限らず、雨漏りの工事を頼むときは、次の点だけは確かめてください。
- 原因をどう特定するのか、調査の方法を説明してくれるか
- 工事の前に「どこから水が入っているか」を、根拠をもって示してくれるか
- 再発したときに、どう対応するのか
- 突然訪ねてきて「無料で点検します」と言う業者に、その場で屋根に上がらせない、契約しない。必ず複数の業者の話を聞いてから決める
- 「リフォームかし保険」に加入できる事業者かどうか(工事に不具合があった場合に、補修費用が保険でまかなわれる制度です)
調査にかかる費用は、無駄な出費ではありません。
何度も工事を繰り返さないための、いちばん確実な投資です。
これからのネクストワン
当社は、新築住宅の保険はもちろん、住宅あんしん保証の「リフォームかし保険」と大規模改修工事の保険の事業者として登録しています。工事のあとに万一のことがあっても、お客様が困らない仕組みを整えておくことは、責任を約束する会社として当然のことだと考えています。
その考えから、業界団体「JERCO」にも加盟し、悪質な業者をなくすための活動に関わっています。
雨漏り修理を宣伝しなくなっても、その思いは変わりません。
そして、33年間雨漏りと向き合ってきた経験は、これからも注文住宅・リノベーション・外壁や屋根のリフォームのすべてに生かしていきます。
雨を入れない家をつくること。それが、雨漏りで困る人をなくすいちばんの近道だと考えています。
住まいで困る人をなくす。
ネクストワンはこれからも、この理念のもとで一棟一棟に向き合ってまいります。

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